看護師や介護職、交代勤務の工場など、夜勤をしていて肌荒れに悩む方も多いのではないでしょうか。
不規則な勤務で体も疲れきり、肌荒れもなかなか治らないと、それだけでストレスの原因になってしまいますよね。
肌荒れを放っておくと、将来の肌にも影響する可能性があります。
そんなとき、夜勤をしながらでもできる肌荒れ対策があると心強いですよね。
そこで今回は、夜勤が原因で考えられる肌荒れの仕組みと、その対策について詳しく説明していきます。
もくじ
夜勤のせい?そもそも肌荒れとは
肌荒れは、具体的にどのようなことが原因で起きるのでしょうか。
人間の肌は毎日細胞が入れ替わっています。一番下の皮下組織から細胞が徐々に一番上の表皮に向かって育っていき、約28日間という時間をかけて垢として剥がれ落ちていきます。
これを「ターンオーバー」といい、健康で綺麗な肌を作るために欠かせない行程です。
どんなに肌が荒れていても、ターンオーバーによって荒れた部分の肌も垢として剥がれ落ち、綺麗な肌になっていきます。
しかし夜勤をしていると、睡眠や食生活が不規則になるためターンオーバーが乱れ、肌荒れを起こしやすい状態になるといわれているのです。
夜勤による肌荒れの原因として考えられる理由
肌荒れには、生活習慣の乱れや栄養不足、ストレスなどさまざまな原因が考えられますが、夜勤が関係する肌荒れには次の3つの原因が考えられます。
- 睡眠不足によるターンオーバーの乱れ
- 不規則な食生活
- メンタル面でのストレス
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.睡眠不足によるターンオーバーの乱れ
健康な肌を作るのに欠かせないターンオーバーには、睡眠中に活発に分泌される「成長ホルモン」が大きく関係しています。
しかし、十分な睡眠時間が取れていない、または睡眠の質が良くないと、成長ホルモンが十分に分泌されず、ターンオーバーの周期を乱れさせる原因となります。
そしてターンオーバーが乱れると、くすみ、ごわつき、脂の過剰分泌などさまざまな肌荒れを引き起こすといわれているのです。
2.不規則な食生活
規則正しい食生活と栄養バランスは、肌細胞を正常な状態に整え、健康で綺麗な肌作りに重要です。
しかし、こうした不規則な食生活は、肌荒れを起こす原因になることも。
脂質の多い食事は脂の過剰分泌やニキビなどの原因となることもありますね。
そして糖質過多は、肌細胞の老化を招くといわれています。また、ビタミン類が不足すると乾燥や小ジワなどの原因になることもあるようです。
3.メンタル面でのストレス
夜勤では、眠気を感じていても働かなければならない状況や、忙しく動き回らなければならない状況など、ストレスを感じる場面が多くあります。
自律神経は、血流の維持や体温調整など、生命に欠かせない機能の調整を担っています。
過剰にストレスがかかると自律神経が乱れ、血流が悪くなったり、体温が低下したりする原因にもなるといわれています。
また、本来副交感神経が優位になる夜間帯に仕事をしていることで、体は緊張状態となることも。
自分ではストレスを感じていないつもりであっても、交感神経優位の状態でいるために脳がストレスを感じ、自律神経が乱れる原因となるそうです。
夜勤での肌荒れを対策する方法5選
ここまで、夜勤が原因で考えられる肌荒れについて紹介しました。
肌荒れの原因が夜勤であったとしても、仕事だから穴を開けるわけにはいかないですよね。
そこで、夜勤をしながらでもできる肌荒れ対策について紹介していきます。
1.基本のスキンケアは手を抜かない
夜勤では、丁寧にスキンケアをする時間を作ることが難しいことも多いと思います。それに、勤務中はスキンケアをすることができないという職場もあると思います。
そのため、勤務中はできる範囲で最低限のスキンケアを行い、帰宅してからしっかりと行う、などメリハリをつけてスキンケアを行うことが重要です。
勤務中は、脂が気になる場合は軽く水で洗顔したり、乾燥が気になる場合は仮眠前にささっと保湿剤を塗るなど、できる限りでのケアを行いましょう。
そして帰宅後は丁寧なスキンケアを行い、夜勤で疲れた肌をいたわってあげましょう。肌についた汚れやファンデーションを落とし、化粧水やクリーム、パックなどでしっかりとケアを行います。

2.「入眠後3時間」の睡眠の質を上げる
夜勤の際は休憩中などに仮眠をとることができても、時間も短く質のいい睡眠を取ることは困難ですよね。
そのため、帰宅後の睡眠の質を高めることが重要です。特に入眠後3時間にぐっすりと眠りにつくように工夫しましょう。
肌のターンオーバーを整える「成長ホルモン」は、睡眠後すぐに入る「ノンレム睡眠」という深い眠りの際に多く分泌されます。
睡眠は最初の3時間が一番眠りが深いと言われており、この時に脳を十分に休息させることができます。
しかし、睡眠が浅かったり、ゆっくり眠ることができないと、成長ホルモンの分泌が妨げられてしまうといわれています。
- 帰宅後は外の明かりが部屋に入らないよう、雨戸や遮光カーテンで光を遮断する
- アイマスクをする
- 携帯電話をマナーモードにする
など、光と音をなるべく遮断し、静かな環境を作りましょう。
そのようなリラックスした状態でゆっくりと眠りにつくことで、睡眠の質を高めることができます。

3. ビタミン系を補給する
夜勤の日は食事の時間も不規則になり、忙しい合間に出来合いのものやお菓子などを食べるといったこともあるかもしれません。
しかし、睡眠などの生活習慣が乱れやすい夜勤の日こそ、食事には気をつけることが重要です。
夜勤の日はいつもより労働時間が長く、睡眠時間が短いため、いつもより必要な栄養素が多くなります。
そこで重要なのがビタミンです。ビタミンにはたくさんの種類がありますが、肌荒れを予防する役割をもつものが多くあります。
以下に肌荒れ予防のために取り入れたい、代表的なビタミンを紹介します。
・ビタミンC
メラニンの発生を抑えてシミやそばかすを予防する効果、コラーゲンの生成を促し肌のハリや潤いを保つ効果があるといわれています。
・ビタミンA
肌や粘膜を健康に保つ役割があり、抗酸化作用があり細胞の老化を抑制してくれるといわれています。
・ビタミンE
強い抗酸化作用があるといわれており、ターンオーバーも整えてくれます。
・ビタミンB2
肌や粘膜の健康を保つ効果があるといわれており、口内炎やニキビの予防に効果があります。
また、食事から摂取した糖質や脂質を消費する役割があり、食生活が乱れている時にもおすすめです。
・ビタミンB6
健康な肌を作るのに欠かせないタンパク質の合成を促進する役割があります。プロテインや卵などのタンパク質と一緒に摂ることがおすすめです。
4.サプリメントの使用もアリ
夜勤の時は、上記のような栄養素が簡単に摂れるサプリメントを持って行くことをおすすめします。
マルチビタミンなどのサプリメントもおすすめですが、たくさんの種類のビタミンが入っている分、ひとつひとつのビタミン配合量が少ないといったデメリットがあります。
しかし、たくさんのサプリメントを持って移動するのはかさばりますし、夜勤中に摂取するのを忘れてしまうこともあるかもしれません。
そのため十分な栄養を摂取したいという方は、夜勤前に必要なビタミンのサプリメントなどを摂ってから行くのも効果的な方法です。
4.食事のサイクルを整える
いつもは1日3食決まった時間に食べていても、夜勤の日はその食事サイクルも乱れがちです。夜勤がある日はどうやって食生活を整えたらいいのでしょうか。
人によって、また勤務形態などにもよって様々だと思いますが、自分に合う食事内容と時間帯で調整することが重要です。
例えば、
- 夜勤前に栄養バランスのとれた食事をメインとして食べる
- 夜勤の休憩中にエネルギー源となる炭水化物を軽く摂取する
- 帰宅後に消化しやすいうどんなどを少量食べる
など個人の状況に合った方法を探してパターン化することで、夜勤の日の食事サイクルを整えることができます。
夜勤から帰ってゆっくりと睡眠をとり、起床してから徐々に普段の食事に切り替えていきましょう。
5.ストレス発散を心がけて
夜勤があると、精神的にも肉体的にもストレスが溜まりやすくなります。
ストレスを抱えていると免疫力が低下し、自律神経が乱れ肌荒れが慢性化しやすくなってしまいます。
そのため、日頃からストレスを発散することが大切です。夜勤の後にはゆっくりと睡眠をとり、休日は映画鑑賞やグルメなど、好きなことをしてこまめにストレスを発散していきましょう。
こうして勤務日と休日とのメリハリをつけると、自律神経も整いやすくなるでしょう。
夜勤時は肌に優しいファンデーションで肌荒れ対策もできる
夜勤時は、肌に優しいファンデーションをつけることをおすすめします。その理由は以下の2つです。
- マスク着用時はファンデーションが摩擦を軽減してくれる
- 外的刺激に対して防御してくれる
素肌にマスクを付けていると、マスクの素材で肌が擦れて肌荒れを起こしやすくなりますよね。
また長時間働く肌は、少しの刺激にも弱い状態です。寒暖差や汗などの刺激で赤みなどの原因になることもあります。
ファンデーションは、普段使い慣れていて肌荒れを起こさないものや、24時間付けていても負担にならないもの、オーガニックのもの、クレンジング不要のものを選ぶようにしましょう。
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【体験談】夜勤で肌荒れしてた私が「肌キレイ」って言われた話
私も夜勤時の肌荒れには、とっても悩んでおりました。
美容皮膚科でも、「しっかりケアしないと、将来の肌にも影響がでる可能性が〜」と言われては落ち込み…。
しかし夜勤時に化粧をしないわけにはいかないので、探し出したのが「ミネラルファンデーション」。
付けたまま寝られるトリートメント感覚のファンデーション。夜勤中だけ使い続けたら、肌の質もマシになっていきました◎

まとめ
夜勤で肌荒れを起こす原因と対策法について紹介しました。
夜勤が肌に悪いとはわかっていても、仕事だからどうすることもできない…と諦めていた方もいると思います。
夜勤をしていても、自分に合った方法で肌荒れを予防することも可能そうです。
人間には自然治癒力があるので、普段の生活習慣や夜勤時の食事や睡眠に気をつけることで、十分に改善することもできるはず!
今回紹介した方法の中から自分に合うものを見つけて試してみてください。きっと夜勤をしながらでも健康な肌を保つ方法が見つかります。
