看護師の仕事は、身体・心への負担も大きく…「退職したい」と考えている方は多いでしょう。
しかし!退職を決心したからといって、すんなりできるわけでは無いんですよね…。
あなたも
「引き止められて困っている」
「退職理由が思い浮かばない」
「そもそも退職させてもらえない!!」
と悩んでいませんか?
私は総合病院を退職した経験がありますが、退職は非常に体力を使う行為だと思います。
悩む看護師が多いのも当たり前でしょう。
そこで今回は、私の退職した経験を踏まえて、
退職を決めた後の手順の踏み方
どんな理由で退職の意思を伝えたらいいのか
看護師が円満に退職するためのポイント
こういった内容をお伝えします。
この記事を読めば、あなたも円満退職に近づくことができるでしょう。
もくじ
看護師が円満に退職するための4つの手順
まずは、看護師が退職をする際の具体的な手順からご紹介します。
主な手順は以下の4つ。
- 直属の上司に退職の意思を伝える
- 退職届の提出
- 仕事の引継ぎを行う
- 晴れて退職!
この手順がきちんと踏めれば、スムーズかつ円満に退職できる可能性も高くなるはず。
手順1:直属の上司に退職の意思を伝える
退職を決心したならば、まずは直属の上司に意思を伝える必要が出てきます。
非常に勇気がいることですが、ここで1歩踏み出さないと辞めれません。
ここでのポイント1つ目は、「急に辞めるなんて申し訳ないのですが…」と低姿勢をアピールすることです。
相手に責める気を起こさせず、きちんと対応してもらいましょう。
そして、2つ目の大切なポイントとして
「もう辞めることは決まっています」という、強い意思がをはっきり伝えましょう。
やってはNGなのが、「辞めたいと思っているのですが…」という相談。高確率で引き止められるので、理由とともに「辞めます」と宣言します。
納得してもらいやすい退職理由は、後半で紹介しています。
手順2:退職届の提出
上司と話し合って退職を許可してもらえたら、退職日を決めて退職届を提出します。
退職届は、病院によって書式が違う事もあるようです。
私が退職した際は、上司に用紙を渡されて、その場で書きました。
「手書きで書いていったら書式があった…!」とならないよう、注意しましょう。
手順3:仕事の引継ぎを行う
退職日が決まり退職届も提出したら、仕事の引継ぎもしっかり行います。
任されている委員会の仕事など、自分が担っている仕事で引き継いでおくべきことは、後輩もしくは上司にしっかり伝えましょう。
最後の最後に嫌な印象を残すのは、あとから噂になってしまうリスクもあります。
「どうせ辞めるんだから」と適当になるのではなく、「あと何日で辞めれる!」の精神で、最後まできちんと働くと良いでしょう。
手順4:晴れて退職!
仕事の引継ぎなども終えたら、あとは晴れて退職をするだけです。
最後にやるべきことは1つ。上司や先輩・同僚・患者さんなどにしっかり挨拶しましょう。
お世話になったことへの、感謝の気持ちを伝えます。
スタッフ全員の前で挨拶をする機会もあるかもしれません。
ですがお世話になった人には1対1という形で改めて挨拶もするのがおすすめです。
「あの先輩との一緒の勤務は、いつが最後かな?」とシフト表を見て確認しましょう。
「〇〇さんとのシフトは今日で最後なので…」と1人ずつに声を掛けると、良い印象を与えられます。
相手も自分も良い気持ちにするつもりで、円満に退職しましょう。
退職後すぐに転職しない看護師がやるべきこと2つ
看護師の中には退職をした後、すぐに転職をしないという方もいますよね。
そういった看護師の場合、退職後もやっておくべきある大事な手続きがあるんです。
それが、失業給付の受給手続きと健康保険の健康手続き。
1つずつみていきましょう。
1:失業給付の受給手続き
簡単にいえば、退職後、仕事を探している期間に受給できるお金です。
職場で2年以上雇用保険に加入していた人なら、失業給付を受給できる可能性が高いでしょう。
なので当てはまる人は、まず失業給付の手続きにきちんと行くようにしましょう!
難しいことはなく、ハローワークに行けば説明してもらえます。
受給されるには条件がありますが、雇用保険に入っていて、次の仕事を積極的に探す気がある人であれば、ほとんど大丈夫のはずですよ。
退職後に生活していくお金がない…といったリスクを減らすためには、失業給付はとても重要なものとなります。
2:健康保険の変更の手続き
退職後、すぐに転職をしないのであれば、多くの場合、健康保険の変更の手続きをすることが必要になります。
主に選択肢は以下の3つといわれています。
「家族の扶養に入る」
「前の職場の保険を任意継続させてもらう」
「国民健康保険に入る」
この中から可能なものを選ぶようにするといいでしょう。
私は職場の健康保険を任意継続しましたが、保険料がかなり高かったです。
ですが、国民健康保険の場合も、高い保険料になってしまうケースが多いようです。
保険料を計算できるツールもあるので、どちらが良いか比較するのがおすすめ。
ちなみに、失業給付の受給資格があれば、国民健康保険の保険料の免除申請などもできる場合があります。
ハローワーク・役所へ行ってみましょう。
看護師が退職するときに使われる理由5選!
続いては、退職の際の理由について見ていきましょう。
実際に多くの看護師が、退職する時に使っている理由の例をご紹介します。
この理由なら問題なく退職できる可能性も高いので、おすすめです。
自己流にアレンジするのも良いでしょう。
1:体調不良
退職の理由として、多くの看護師によく使われているのが、「体調不良」です。
体調不良で働けないとなれば、上司だって無理に引き止めることはできませんからね…。
これは意外とすんなり退職ができてしまう理由かもしれません。
看護師には実際に体調を崩してしまい、退職するという人も多いです。しかし、中にはそこまでではないけれど退職理由にする看護師もいるようですね。
職場の先輩は、診断書を持ってきて「2週間での強行退職」をしていました。診断書があると有利と言う事が分かりますね。
2:ほかの分野での経験を積みたい
看護師の中には「ほかの分野での経験を積みたい」という理由で退職する人も多いです。
その反面、これを退職するための口実として使う人もいます。
特に「看護師以外の分野に」と言うパターンは、より一層引き止めにくいでしょう。
本人が前向きで、かつ強い意思を見せられると、上司も応援せざるを得ないはずです。
3:主人の転勤などの引っ越し
看護師の中には「家庭の事情による引っ越し」を理由に退職する人も多いものです。
例えば…「主人の転勤」「両親の介護」などによる引っ越し。
自分1人のことではなく、家庭のこととなると仕方がないことです。これも上司に納得してもらいやすい理由でしょう。
ただし、退職のための嘘として使う人はあまりいません。
特に田舎の方だと、引っ越してないじゃん!と、ばれることが多いです。
退職後に「どこに転職したらしいよ」と噂されることもしばしばありますね。
実際に引っ越す予定がある人のにおすすめできる理由です。
4:家族の介護が必要になった
「家族の介護」というのも、退職理由としてよく使われます。
これも言われてしまっては納得するしかない、仕方がないことですよね。
それだけ上司に退職も認めてもらいやすくなるんです。
まぁこれは嘘の場合だと、多少罪悪感を感じることになるでしょう。そして、ウソがばれる可能性も否めません。
バッタリ会って、「あれ?家族さん、介護が必要なんじゃなかったの?」となる可能性も…。
「すっかり元気になりまして!!」と言える強いメンタルが必要かもしれません。
「介護による退職」を、嘘に使うのは良くなさそうです。
5:出産・育児を優先したい
出産・育児による退職理由も、看護師にはメジャーです。
これは口実や嘘などではなく、「実際にそうしたい!」という思いから使う人が多いでしょう。
やっぱり女性にとっては出産・育児というのもとても大切なもの。上司も「諦めろ」と言う権利は持っていません。
ただ、「勤務条件を変えるから…」と引き止め似合う可能性も出てきます。
固い意志を持ち、「家族と話し合って決めたので!」とハッキリ言うのが大切。
伝えるべきではない看護師の退職理由10選!
それでは今度は反対に、退職の際に伝えるべきではない理由もご紹介します。
看護師の中には、こういった理由を使って円満退職できなかったという人も結構いるようです。
なので、こちらもぜひ参考にされてみてくださいね。
1:人間関係への不満
退職理由としておすすめできないのは、「職場の人間関係の不満」です。
職場で人間関係に問題が起こるというのは、誰にでも十分あり得ることです。
なので、人間関係を理由にしても上司にきちんと理解してもらえない可能性が高いです。
また、「その人とはシフト一緒にしないから!」などと引き止められることも多いですね。
最悪の場合は「そのくらい我慢して」と退職を認めてもらえない場合も…。
2:夜勤回数などシフトへの不満
看護師には労働環境=シフトなどに不満があって、退職を考えるなんて人も多いかもしれません。
ですがそれは、退職理由としては伝えない方がいいようです。
こういった不満を退職の理由にすると、一時的にシフトを減らされるなど何かしらの対処をされる可能性が上がります。
そうして退職するための理由を失くされ、辞めづらい状況に持っていかれてしまう。
そんな作戦を取られてしまうケースを何度も見てきました。
3:給料や待遇への不満
また労働環境で言うと…給料や待遇などの不満を、退職理由にするのもおすすめできません。
給料や待遇を理由に退職を申し出るると、
「じゃあ夜勤減らすから!」「給料上げるから!」と言われるでしょう。
一時的に待遇を改善されるという処置を取られて、結局辞められない!と言った流れになることが多いでしょう。
4:人の命を預かるプレッシャーがつらい
看護師の中には人の命を預かるプレッシャーがあまりにつらく、辞めたくなる人も多いもの。
ですが、「プレッシャーに勝てない」的なことを退職理由にしても、たいがい退職できないようです。
メンタル的なことを退職理由に使うと、大抵の上司は「気持ちは分かるよ」などと理解を示して、引き止めようとしてくるから。
要するに…「そういう理由ならまだ引き止められる」と思われ、なかなか退職を許してもらえなくなってしまうわけなんですね。
【辛い!無理!】新人看護師が陥りがちな負のスパイラルと経験談
5:医師の態度が気に入らない
看護師の中には立場が違う医師の態度が気に入らず、それを理由に退職を考えるという人もいます。
しかし…これも結局は、理解されない・「みんな思っていること」といわれる可能性が高いです。
医療機関では看護師よりも医師の方が立場が上に…というのはあるあるですよね。
なので理解されないどころか、最悪「当たり前じゃん!」とこちらが悪者にされてしまう恐れもあるようです。
【看護師必見】いじめられやすい看護師。実はこんな特徴があった…
6:看護師の責任の重さに耐えられない
看護の仕事の、責任の重さに耐えられず辞めたくなる、という看護師も多いです。
ですが、これも引き止めやすい退職理由です。
上司に「まだ引き止められる」と思われやすいです。そして、なかなか退職できない可能性の方が高くなってしまうわけです。
その辛さはすごく分かりますが…これも退職理由としては弱いでしょう。
7:プライベート(リフレッシュ)の時間が取れない
また看護師は、勉強会などでせっかくの休みが潰れてしまう、なんてこともよくあるものです。
そのためプライベートの時間が持てない!なんてことも。それを理由に辞めたくなる人も多いでしょう。
しかし、これも上司に理解されない可能性の方が高いです。
退職を認めてもらえないどころか、「看護師はそういうものだろう」と怒られるパターンもあるようです…。
なので退職理由としては、弱いといえます。
8:思ったより力を使う仕事が多くてしんどい
看護師は思っている以上に体力を使う仕事も多いもの。それがしんどくて、退職を考えるという人も結構見られます。
ですがこれも引き止められやすいでしょう。
「それを納得した上で看護師になったんじゃないの?」
「みんな頑張ってるよ!」
など、励まされて終わり。と言うパターンもあります。
ですのでこれも、退職を認められない可能性の方が高いのです。
9:単純にやる気が出ない
理想の看護師像と違っていた。やりたいような仕事ができない。
看護師の中にはこうした理想と現実とのギャップから、やる気を失い、退職…というパターンもあります。
ですが「やる気が出ないから退職をしたい」は、上司からしたらやはり少々ワガママのように聞こえる話でしょう。
すんなりとは理解されないはずです。
「何を言っているんだ」と責められてしまう可能性も高いかもしれません。
なのでこれも、退職理由として素直に伝えるのはやめた方がいいでしょう。
看護師の退職の際にありがちな悩み
看護師が退職をする時に抱えがちな悩みと、対処法をご紹介します。
引き止められる・退職後が不安…など、さまざまな悩みが出てきますよね。
退職をしたいと感じている方は、役立てるようにしてみてくださいね。
先輩や上司からの引き止めがしつこい
引き止めは看護師が退職する際の、非常に大きな悩みです。
病院側は、人手不足の中人が減ると、非常に大きなダメージとなります。
なので退職の意思を伝えると、まず辞めさせないよう必死に引き止めてくる上司も多いのです…。
ただ、いくらしつこい引き止めでもこちらが折れない限り大丈夫。
そもそも、退職させない権利はありません。
説得に応じず意思を貫き続ければ、いずれ向こうも必ず諦めるようになります。
ですのでそういう状況になったら、とにかく強い意思を持って、話し合いなどに臨むようにしてみましょう。
退職後にうまくやっていけるのか不安
やっぱり退職後のことを考えると色々不安になってしまうものです。
実際悩んで、退職を迷う看護師も多いですよね。ただ、これも難しい話ではありません。
要は、辞めた後どうするかというのが、しっかり決まっていれば問題ないわけです。
先のことがしっかり決まっていれば不安だけでなく、ワクワクだって湧くようになってきますしね。
なので転職先を決めておく・見通しを立てておくことで、不安にならずに済みます。
一番安心なのは、転職サービスを使用して、退職方法からすべてサポートしてもらうことです。
メールや電話で退職の意思を伝えるのはアリ?
やっぱり退職するとなると、
上司などにその意思を伝えるのが憂鬱…となる看護師がほとんどでしょう。
ただ残念ながら、メールや電話での退職の申し出はNGでしょう。さすがに失礼になりやすいもの。
退職には色々手続きなどもあるものですから、結局直接会う必要は出てきますしね。
確かにとっても憂鬱なことなんですが…。
退職の意思は強い気持ちを持って、直接きちんと伝えるべきです。
直接しっかり向き合えば、円満な退職ができる可能性も高くなりますよ。
退職の意思を伝えるタイミングは?
看護師の中には退職を決心したものの…
その意思を伝えるタイミングが分からず、悩んでしまう!という人も多いでしょう。
が、これも答えはシンプルで簡単。
「伝えるのは早ければ早いほどいい。」です。
伝えるのが早ければ、仕事の引継ぎなども余裕を持ってできるので、職場に迷惑をかけることも減ります。
そうなると良い印象を持ってもらいやすいので、円満退職がしやすいでしょう。
そして、伝えるのが早ければ早いほど、辞めれるのも早くなります!!
もちろん忙しい時は避けたりと、タイミングを見極めることも大事ですが。問題なさそうなら、できるだけ早めに上司などに退職に意思を伝えるようにした方がいいでしょう。
まとめ:体力が必要な退職手続きも、看護師転職エージェントに頼れば楽になる
どんな理由で退職するにせよ、たくさんお世話になった職場。最後もなるべく円満に終わりにしたいですよね。
ただ、「どうしても退職手続きが辛い」
「退職のやり取りこそ心身への負担が大きい」。
そんな時は、「看護師転職エージェント」を頼るのが1番安心です。
私も転職サイトで、円満退職の相談に乗ってもらった経験があります。
看護師転職エージェントは、退職の意思を伝えたり、色々手続きをしたりと…憂鬱で面倒な退職のあれこれも、サポートしてくれるサービス。
自身への負担を減らし、楽な気持ちで退職を行えるようになりますよ。
退職理由の伝え方のアドバイスなども、専門的な視覚から意見をしてくれます。
「とりあえず話を聞いてほしい」と言えば、それだけでも話を傾聴してくれますよ。
「あー退職したいな」と悩んで過ごすより、とりあえず登録しておくのが絶対おすすめです。
どんな方法にしても、しっかり強い意思を持って1歩1歩動いていけば、必ず大丈夫!
なので退職をしたいと思ったら勇気を出して…頑張って行動を起こしてみてくださいね!